地方の小さな土地や、使っていない山林・農地などを相続したとき、「登録免許税を抑える方法はないだろうか」と考える方は少なくありません。相続登記の登録免許税には、一定の要件を満たす場合に税が免除される免税措置が設けられています。この記事では、代表的な2つの免税措置の内容や、対象になりやすいケース、2027年3月までとされる適用期限、申請するときの注意点を、順を追ってわかりやすくご説明します。

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相続登記の登録免許税には2つの免税措置があります

相続登記の登録免許税については、一定の要件を満たす場合に税が免除される措置が設けられています。代表的なものが次の2つです。1つは、土地を相続した方が、その土地の相続登記をしないまま亡くなった場合に、その亡くなった方を名義人とする相続登記にかかる登録免許税を免除するもの。もう1つは、評価額が100万円以下の土地について相続登記を行う場合に、登録免許税を免除するものです。いずれも土地に関する措置であり、建物は対象に含まれない点に注意が必要です。

どちらの措置も、相続によって取得した土地の名義を整理しやすくするために設けられているものです。ご自身のケースがどちらの措置に当てはまるのか、あるいは両方に関係するのかは、相続の経緯や土地の評価額によって変わります。まずは、相続した不動産のうち「土地」がどれで、その評価額がいくらかを確認することが、免税措置を検討する出発点になります。

100万円以下の土地の免税措置

評価額が100万円以下の土地については、相続による所有権移転登記や、表題部所有者の相続人が受ける所有権保存登記にかかる登録免許税が免除されるとされています。使われていない小さな土地や、地方の山林・農地などを相続したケースで対象になることがあります。複数の相続人で共有する場合の評価額の考え方など、細かな適用の条件があるため、ご自身の土地が対象になるかは要件を確認する必要があります。

評価額が100万円以下かどうかは、固定資産税の課税明細書や固定資産評価証明書に記載された評価額で確認できます。都市部の宅地では対象になりにくい一方、地方の山林・原野・農地などでは対象になることがあります。複数の土地をまとめて相続した場合は、土地ごとに評価額を確認する必要があります。判断に迷う場合は、評価額の分かる書類をもとに確認するとよいでしょう。

なお、免税措置はあくまで登録免許税に関するものであり、戸籍の取得費などの実費や、手続きを依頼する場合の司法書士報酬まで免除されるわけではありません。免税の対象になった場合でも、これらの費用は別途必要になる点は押さえておくとよいでしょう。それでも、登録免許税の負担がなくなることで、全体の費用を抑えられる場合があります。

名義を変えないまま相続人が亡くなった場合の免税措置

土地を相続した方が、その土地の名義変更(相続登記)をしないうちに亡くなってしまうことがあります。この場合、次の相続で最終的に土地を取得する方が、いったん亡くなった相続人を名義人とする相続登記を行う際の登録免許税が免除されるとされています。数世代にわたって名義がそのままになっている土地を整理する(数次相続)場面で関係してくる措置です。

このケースは、たとえば祖父の代の相続登記がされないうちに父が亡くなり、孫の代でまとめて手続きをするような場面で起こります。長く名義がそのままになっている土地ほど、関係する相続人が増えて手続きが複雑になりやすいため、免税措置が使えるうちに整理しておくことには意味があります。ご自身の土地がこの措置の対象になるかは、相続の経緯をたどって確認する必要があります。

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免税措置には2027年3月末までの適用期限があります

これらの免税措置には適用期限が定められており、2027年(令和9年)3月31日までとされています。過去に発生した相続分の登記期限(経過措置)も同じ2027年3月31日が一つの区切りとなっており、放置している相続の整理を考えるうえで、この時期は一つの目安になります。期限や要件は法改正で見直されることもあるため、手続きの前に最新の内容を確認しておくと安心です。

この期限が近づく時期は、過去に放置していた相続の登記を見直す一つのきっかけになります。「まだ先のこと」と考えているうちに時間が経ってしまうこともあり、その間に次の相続が発生すると、手続きがさらに複雑になることもあります。対象になりそうな土地がある場合は、期限に余裕をもって要件を確認しておくと安心です。

免税措置を使うときの注意点

免税措置を受けるには、登記申請書に根拠となる法令の条項を記載するなど、所定の方法で申請する必要があるとされています。記載が漏れると免税の適用を受けられないことがあるため、申請書の作成には注意が必要です。ご自身の相続した土地が免税の対象になるか、どのように申請すればよいかについては、登録免許税の計算方法とあわせて確認しておくと分かりやすくなります。判断に迷う場合は、無料相談で個別にご確認いただけます。

ご自身で申請する場合は、この記載を忘れると免税を受けられないことがあるため、申請前に要件と記載方法を確認しておくことが大切です。特に、免税措置に期限があることや、対象が土地に限られることは見落とされがちな点です。ご自身の土地が対象になるか判断が難しい場合や、申請書の書き方に不安がある場合は、状況をお伺いしたうえでご案内します。

ご相談にあたって

当事務所の相続登記・相続手続きのご相談は無料で、着手金もいただいていません。ご依頼の際は、司法書士報酬のほかに登録免許税・戸籍等取得費などの実費が別途必要です。

遺産分割に争いがある場合の代理交渉・調停・訴訟は弁護士、相続税の申告・税務相談は税理士の業務領域です。当事務所は司法書士事務所として、相続登記・法定相続情報一覧図の取得・相続放棄の申述書など裁判所提出書類の作成等に対応し、必要に応じて適切な専門家をご案内します。

必要な手続き・書類・費用は個別の事情により異なります。ご自身のケースの見通しは無料相談でご確認ください。