任意整理をすると後払いはもう使えなくなる?

メルペイのあと払いやペイディなどの後払い決済を日常的に使っていると、「任意整理をしたらこれももう使えなくなるのだろうか」と不安になる方は少なくありません。結論から言うと、後払いが使えるかどうかは一律には決まりません。後払いには支払い方や審査の重さが異なる複数のタイプがあり、タイプによって任意整理後の使いやすさが変わってくるからです。

そこでまず押さえておきたいのが、「後払い」とは購入した時点では代金を払わず、あとからまとめて支払う仕組みであり、事業者がいったん代金を立て替える信用供与(立替払い)の一種だという点です。お金を立て替えてもらう以上、利用枠を付与したり増額したりする場面では事業者による審査が絡むことがあります。この「審査がどれくらい関わるか」が、任意整理後に使えるかどうかを分ける大きなポイントになります。以下では、後払いをタイプ別に分けて見ていきます。

翌月一括払いなら任意整理後でも使える?

購入代金を翌月にまとめて支払う「翌月一括払い型」は、後払いの最も基本的なタイプです。このうち利用額が少額で審査が比較的軽いものは、任意整理後でも使える場合があります。たとえば数千円程度の買い物を翌月にまとめて払う、といった使い方であれば、与信のハードルが低く設定されていることがあるためです。

ただし、使えるかどうかを最終的に判断するのは、あくまで後払いを提供する事業者ごとの審査です。そのため見通しは一律ではなく、同じ翌月一括払いでも、A社では引き続き使えたのにB社では断られた、ということも起こりえます。「このサービスは確実に使える」と決めつけず、実際に使えるかは事業者の判断次第だと考えておくと安全です。

分割払い・定額払い・与信枠の拡大は難しくなりやすい

一方で、購入代金を何回かに分けて支払う「分割払い」、毎月一定額ずつ支払う「定額払い(リボ払いに近い仕組み)」、そして利用できる金額の枠(与信枠)を大きくする手続きは、翌月一括払いよりも本格的な信用審査が絡む傾向があります。立て替える金額や期間が大きくなるほど、事業者は利用者の信用力を慎重に確認するためです。

このため、信用情報機関に任意整理をした事実が登録されている間は、分割払い・定額払い・与信枠の拡大は通常どおりには利用しにくくなる場合があります。「翌月一括は使えても、分割やリボ、枠の増額は当面難しいことがある」という温度差を理解しておくと、使えなかったときに過度に落ち込まずにすみます。

延滞している後払いがある場合はどうなる?

すでに後払いの支払いを延滞している場合は、少し状況が変わります。延滞している事業者を任意整理の対象に含めると、原則としてその後払いサービスの利用は停止されます。さらに、後払いの未払い分そのものも、銀行の借入やクレジットカードの利用残高と同じように、任意整理(債務整理)の対象になりうるとされています。後払いは「ちょっとした立替」という感覚で使いがちですが、未払いがたまれば立派な債務として整理の対象に入ってくる、という点は意識しておきたいところです。

どの事業者を整理の対象にするかは、これからも利用を続けたいサービスがあるかどうかや、毎月の家計の状況をふまえて検討していくことになります。すべてを一律に整理するのではなく、自分の生活にとって何を残し何を整理するのかを考える作業だとイメージしてください。

後払い債務を対象に含めるかどうかの考え方

任意整理は、整理する債権者を選べる手続きとされています。そのため「利用を続けたい後払いは対象から外す」という選び方も理屈の上では可能です。ただし、対象から外しても延滞が続けば、結局はそのサービスの支払いも滞ってしまう場合があります。

つまり、後払い債務を任意整理の対象に含めるかどうかは、「利用が止まる不便さ」と「返済負担が軽くなるメリット」を見比べて判断する必要があります。どちらを重く見るべきかは収入や借入全体のバランスによって変わり、個別の事情によって最適な選び方は異なります。迷ったときは、家計全体を一度整理して相談しながら決めるのが現実的です。

後払いが使いにくい間は何で支払えばいい?

後払いが使いにくい間でも、日々の買い物ができなくなるわけではありません。ポイントは、「いまある残高の範囲で支払う決済手段」に切り替えることです。具体的には、あらかじめお金をチャージして使う事前チャージ型のキャッシュレス決済(関連記事「ns-cashless-pay」)、預金口座から購入と同時に引き落とされるデビットカード(関連記事「ns-debit-card」)、必要な分だけ入金して使うプリペイドカード(関連記事「ns-prepaid-card」)などがあります。

これらに共通するのは、いずれも「あとから払う」与信(後払い)を伴わない点です。手元にあるお金の範囲内で完結するため、信用情報の登録状況の影響を受けにくいとされています。後払いが使いにくい時期は、こうしたチャージ型・即時引き落とし型の決済を組み合わせれば、現金とほぼ変わらない感覚でキャッシュレス決済を続けられます。あわせてこれらの関連記事もご覧ください。

登録期間が過ぎたあとはまた後払いを使える?

信用情報機関に登録された任意整理の情報は、一定の期間が過ぎると削除されるのが一般的とされています。そして登録が消えたあとは、クレジットカードや後払いの審査も、通常どおり検討できるようになるのが一般的です(関連記事「ns-credit-saisei」)。任意整理をしたからといって、後払いが一生使えなくなるわけではない、という点は安心材料といえます。

ただし、削除されるタイミングは信用情報機関や契約内容によって異なります。「もう登録は消えたはず」と思い込んで申し込み、まだ情報が残っていて審査に通らなかった、ということも起こりえます。再び後払いやカードを検討するときは、事前にご自身で信用情報の開示請求を行い、登録状況を確認してから申し込むと安心です。あわせて、クレジットカードを作り直す流れを解説した関連記事「ns-credit-saisei」もご覧ください。

ご相談にあたって

司法書士法人 福間事務所には認定司法書士が在籍しており、債権者1社あたりの債務額が140万円以下の任意整理について、代理権限の範囲内で対応します。1社あたり140万円を超える事案は司法書士の代理権限の範囲外となるため、その場合の進め方も含めて無料相談で個別にご確認ください。後払いやカードを整理対象に含めるかどうかの考え方や、減額後の返済額の概算・見通しについても、無料相談で具体的にご案内します。

個人再生・自己破産は書類作成のサポートであり、代理人として対応するものではありません。

当事務所では債務整理に関する初回のご相談を無料で承っています。任意整理で将来利息のカットや分割回数の見直しができるかどうかは、債権者との交渉や個別の事情により異なり、特定の結果をお約束するものではありません。借入や家計の状況をお伺いしたうえで、ご相談者に合った手続きをご案内します。