学生だと任意整理はできない?

「学生だから債務整理はできないのでは」「親に知られずに何とかしたい」——カードローンやクレジットの支払いに行き詰まり、誰にも相談できないまま不安を抱えている学生の方は少なくありません。まずお伝えしたいのは、任意整理ができるかどうかは、年齢や「学生である」という肩書きだけで一律に決まるわけではない、ということです。

任意整理とは、裁判所を通さずに、債権者(貸し手)と直接交渉して、将来かかる予定の利息(将来利息)のカットや、返済回数の見直しを目指す手続きです。和解が成立すると、減額・調整された借入をあらためて分割で返していくことになります。一般的には3〜5年(おおよそ36〜60回)程度の分割で完済を目指す形が多く、つまり「これから数年かけてコツコツ返していく」手続きだと考えてください。

ここがポイントです。分割で返し続けることが前提の手続きなので、その返済を続けられる本人の収入(返済原資)があるかどうかが、一番大切な前提になります。なお、成人(18歳以上)であれば、本人が自分で手続きを進めること自体は可能です。

学生が任意整理を検討できるかの分かれ目は?

結論からいえば、検討できるかどうかの分かれ目は「減額後の分割返済を続けられるだけの収入の見込みがあるか」です。アルバイトなどで継続的な収入があり、毎月の返済を無理なく続けられそうな場合には、任意整理を検討できることがあります。

たとえば、毎月一定のシフトで働いていて、生活費を差し引いても返済に回せるお金が手元に残る——そうしたケースでは、返済原資があると考えやすくなります。逆に、収入がまったくない、あるいは収入が少なく生活費だけで手一杯という場合は、和解後の返済を続ける原資を確保しにくく、任意整理での解決は難しくなりやすい傾向があります。どちらに当てはまるかは、収入の金額だけでなく安定度や手取りからみた返済余力によっても変わり、最終的には個別の事情によって判断されます。

アルバイト収入をふまえた返済原資の考え方は、パート収入の場合と共通する部分が多くあります。収入の安定度や手取りからみた返済余力をどう整理するかは、「パート収入での任意整理の考え方」もあわせて参考にしてください。

親が保証人だと、親に請求がいくの?

学生の方が特に気をつけたいのが、保証人(連帯保証人)の存在です。学生がクレジットカードやカードローン、車のローンなどを利用する際には、親など家族が保証人になっているケースが少なくありません。

保証人が付いている借入を任意整理の対象に含めると、その借入について保証人である親などに支払いの請求が及ぶことがあります。「親に知られたくないから」と思っていても、保証人になっている借入を整理すれば、結果的に親に連絡がいくことになりかねない、という点は理解しておく必要があります。

そのため、どの借入を任意整理の対象にするかは、保証人への影響もふまえて一つひとつ慎重に検討します。たとえば「保証人のいない借入だけを対象にする」といった選び方ができる場合もあります。保証人がいる場合の整理対象の選び方は、「保証人がいる借金の任意整理」で詳しく触れています。

奨学金も任意整理できる?

奨学金についても気になる方が多いところです。奨学金は、一般的なカードローンなどと比べて金利が低く、親や保証機関などが保証人として関わっていることが多い、性質の異なる借入です。

こうした性質があるため、奨学金を任意整理の対象に含めるかどうかは、他の借入とは切り分けて別に検討する必要があります。低金利の奨学金を無理に対象に含めても、利息カットによる効果が小さい一方で保証人に影響が及ぶといったことも考えられるためです。奨学金そのものの取り扱いは別の記事で詳しく扱うため、本記事では概要にとどめます。

任意整理をすると家族の信用情報にも影響する?

「自分が任意整理をすると、家族のクレジットカードやローンにも傷がつくのでは」と心配される方もいますが、本人が任意整理を行ったこと自体が、そのまま家族の信用情報に登録されるわけではありません。信用情報はあくまで一人ひとり別々に管理されるためです。

ただし例外もあります。家族が保証人として借入に関わっている場合などは、その借入を通じて家族側にも影響が及ぶことがあります。家族の信用情報への影響の考え方は「家族と信用情報の関係」で整理していますので、あわせてご覧ください。

学生の任意整理、まずは何をすればいい?

ここまで見てきたように、学生の任意整理は、本人の収入、保証人の有無、奨学金の扱いといった複数の要素がからみ合い、検討できるかどうかはケースによって変わってきます。一人で「できる・できない」を判断しようとすると、かえって不安が大きくなってしまいがちです。

そこで、まずは現状を整理することから始めるのがおすすめです。どこから・いくら借りているか、保証人が付いている借入はあるか、毎月返済に回せそうな金額はどのくらいか——これらを書き出してみるだけでも、状況がぐっと見えやすくなります。そのうえで、ご自身のケースで進められそうかどうかは、借入や家計の状況をお伺いしながら無料相談で個別にご確認ください。早めに相談するほど、選べる選択肢も広がりやすくなります。

ご相談にあたって

司法書士法人 福間事務所は認定司法書士が在籍し、債権者1社あたりの債務額が140万円以下の任意整理について代理権限の範囲内で対応します。1社あたり140万円を超える事案は司法書士の代理権限の範囲外となるため、無料相談で個別にご確認ください。減額後の返済額の概算や見通しも、無料相談で個別にご確認いただけます。

個人再生・自己破産は書類作成のサポートであり、代理人として対応するものではありません。

当事務所では債務整理に関する初回のご相談を無料で承っています。任意整理で将来利息のカットや分割回数の見直しができるかどうかは、債権者との交渉や個別の事情により異なり、特定の結果をお約束するものではありません。借入や家計の状況をお伺いしたうえで、ご相談者に合った手続きをご案内します。